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大原和服専門学園 奈良の新しい着物の可能性・鹿革振袖を作りました! 

2022年6月頃に大原和服専門学園に、奈良県十津川村で猟師をしている中垣十秋さんから鹿革で振袖をつくってほしいと依頼があり、中垣さんの熱意と、これからの振袖は着用する方の思いを形にするオリジナルが大切になると考え、手探りで挑戦することになりました。

デザイン画

文献によると戦国武将が革の陣羽織・革の袴を着ていたので、着物と袴を分けた形に決定。当学園の在校生と中垣さんがデザインについて打ち合わせをし、デザイン画を作成し、それをもとに製作を進めることになりました。

革のなめしと染色は、奈良県宇陀市にある奈良産業㈱でお願いすることに。

また模様は、手描き友禅の彩色が難しかったため顔料系の金彩で染めることにし、何度か試作を行って方向性を決めていきました。

おおよその方向が決まって作業を進めたのですが、革をどうやって反物に近い形態にするかが大変でした。また、革のため固くくけることが困難なため、奈良産業㈱に何度か相談に行って課題を1つ1つ越えていきました。

そして、2022年12月27日。中垣さんと在校生が協力し、袴にもみじの金彩を施して完成しました!

年が明けた1月3日、十津川村の成人式に鹿革振袖の制作関係者も参加。出席の女性は全員振袖姿でしたが、その中でひときわ目立つ鹿革振袖の中垣さんが代表謝辞を述べることに。ご家族も大変喜ばれて、非常に感慨深い成人式となりました。

この中垣さんの鹿革振袖・袴の成人式の様子は、1月5日の奈良テレビ放送・夕どきで紹介されました!!

奈良テレビ放送の紹介ページはこちら

 

カジュアルな雰囲気もある鹿革振袖・袴
中垣さん手作りの鹿の角の髪飾り

【中垣十秋さんのコメント】

成人式を無事終えることができました。縫製等の大原和服専門学園さん、なめし加工の奈良産業さんをはじめ、沢山の方にご協力頂き、鹿革で袴をつくることができました🦌👘

34頭分の鹿革を縫い合わせ、全て鹿革で仕上げて頂きました。

命の重さ、人との繋がりの有難さを一層感じる成人式となりました。

中垣さんがジビエビジネスを展開している十津川じびえ塾のHPはこちら

大原和服専門学園のHPはこちら

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